山と愛蘭土 ☘ Sliabh & Éire ☘

山の歴史やアイルランドの文化を綴っていきます

信州っていいなぁと思う瞬間

f:id:Cashel:20190523203744j:plain

f:id:Cashel:20190523203757j:plain

黄昏の北アルプス松本盆地鉢伏山高ボッチ山山麓)で撮影。

言葉も出ない程に素晴らしい景色でした!(いつものカメラとレンズ。見よう見まねで撮っているので、少しでもその雰囲気が伝わるといいけど……)

 

2枚目の真ん中二つのピークは穂高連峰のはずだけど、どれになるのだろう?

別の日(1月末)にもう少し南から撮った写真で位置関係を確認すると、前穂と奥穂のようです。

f:id:Cashel:20190523203811j:plain

 

農道で写真を撮ってたのですが、

軽トラが横を通り、怒られるのかなぁと思ったら、わざわざ降りてきて

もっといいところあるぞ!

さらに、

ほら、槍ヶ岳が見えるぞ!(2枚目の写真にちょこっと写っています)

写真はイイよな~と去っていったイイおじさん!(*´▽`*)

ありがとです!今度はおすすめの場所に行ってみよう~♪

 

そうそう、今日は長野と岐阜の間にある「南木曽岳」で面白い経験をしてきました。その話はまたのちほど~

この前買ってきた白馬ビールのIPAを飲みながら~ (@^ ^)/~~~

金太郎を鍛えた山!信州の金時山『大姥山』は鎖場連続! May 16, 2019 【金太郎ゆかりの山①】

みなさんよくご存じの金太郎伝説。

金太郎という名は坂田金時の幼名であり、平安時代前期の源頼光(弟の頼信は河内源氏の祖であり、源頼朝に繋がる)に仕える四天王の一人でした。また、金時豆は金太郎の赤い肌に因んで名付けられたそうですね。

さて、幼いころから怪力で知られた金太郎が、動物たちと相撲の稽古をしていたとされる山と言えば、箱根の「金時山」が良く知られていますね。

f:id:Cashel:20190521191624j:plain

足柄峠足柄山聖天堂のクマに跨りマサカリを担いだ金太郎。大涌谷がまた活発化したようで、噴火警戒レベル2に引き上げられたようですね……(えっ?箱根?訳はのちほど

 

実は、私の住む信州にも金太郎伝説が伝わる山がいくつかあります。

先週はそのうちの一つ。旧八坂村(長野県大町市)にある「大姥山」に、金太郎が育った山がどれくらい険しいか調べるために(笑)登ってきました!(すごかった!)

先日の山姥伝説のこる虫倉山に続き、昔話に出てきそうな里山です!

 

Contents

 

 大姥山登山ガイド

「大姥山」は、比較的新しい火山からなる箱根の「金時山」と異なり、堆積岩(1000万年前以降にこの地にあった海に堆積した地層)からなる山です。その堆積岩が作る山容は標高1,000mほどにも拘らず、鎖の連続する痩せ尾根で険しく、金太郎がここで修業していたことも納得できるほどです。

登山道は鎖場が大半を占めますが、鎖に頼りすぎることなく、細心の注意を払って登ってください。

※以下に続く大姥山の記述は筆者個人の感想です。また季節や気象条件によって、登山道周辺の環境は大きく変動します。登山をする際は、ご自分でもよくお調べになり、十分な装備を整えて楽しんでください!

 

大姥山(おおうばやま) 難易度:★★★☆☆*1 ※急登・連続した鎖場あり!

【所在地】〒381-2424 長野県長野市信州新町左右

【アクセス】安曇野ICから40分(30km)または、長野ICからは45分(38km)ほど。

【山頂標高】1,003m(二等三角点は1,006.4m)

【登山口標高】556m

【コース距離】7.8km (登り:金太郎の散歩道、下り:大姥の散歩道)

【参考コース時間】計4時間30分(休憩含む)

【展望良さ】★★★☆☆ (主に南方面の展望良好)

【山域地質】高府向斜のほぼ軸部に位置する。岩石は新第三紀の小川層の論地部層。砂岩、砂質泥岩、礫岩からなり岩相変化が著しい(1/5万地質図幅「大町」)。

 

  

 

登山ルートのハイライト

「大姥山」のハイライト・シーンは、以下の3つです。

1.大姥神社本宮から続く鎖場の緊張感

f:id:Cashel:20190521192610j:plain
f:id:Cashel:20190521192658j:plain
f:id:Cashel:20190521192921j:plain

 

2.奥社の「大穴」の堆積岩が作る造形美

f:id:Cashel:20190519135313j:plain
f:id:Cashel:20190519135339j:plain

 

3.頂上からの北アルプスの眺め(当日雲がかかってましたが…) 

f:id:Cashel:20190519135626j:plain
f:id:Cashel:20190519135534j:plain

 

「登りやすい・楽しめる山」かというと、以下の注意事項や廃屋が多い事を考えると、万人向けの山ではないかもしれません。しかし、北アルプスなどの本格的な山に登る練習として、また地元に伝わる伝承に触れながら登る里山として見るならば、おすすめの山と言えるでしょう。

 

注意事項ですが、鎖場では決して鎖に頼り切らず(一部支点が緩い箇所もありました)、ご自分の手と足をメインに三点支持を心掛け、鎖は補助としてお使いすることをお勧めします(この山に限りませんね)。

また下山ルートに選んだ「大姥山の散歩道」は所々標識が無いまたは分かりづらいので、十分注意して通行してください。

 

登山ルート詳細

登山口から頂上まで

登山口までは、国道19号線沿い大町市八坂の赤土停留所付近のカーブから県道469号線に入ります。金太郎の壁画が目印です。

f:id:Cashel:20190519134512j:plain

県道469号線(右)から国道19号線(奥)。壁画は松本市側から見えます。

 

登山道はいくつかありますが、今回は大姥の滝に向かう林道(県道469号から分岐) の途中にある登山口から登りました。

この登山道から大姥神社の参道まで上がり、参道から金太郎の散歩道を経て大姥山頂上を目指します。

f:id:Cashel:20190521192039j:plain

県道分岐からすぐ右手にある廃屋の手前から、登山道が始まります。

 

結果的にこの登山口は失敗でした…… 入り口から進み100m程で道が無くなりました(汗)。素直に参道を上がるのが良さそうです。参道は車でも上がることができ、数台の駐車スペースもあります。

f:id:Cashel:20190521192526j:plain

写真左下の踏み後が上がってきた道。標識は外されていますね……地形図にはしっかりと出ているのですが…… 舗装道路は参道。

 

参道を上がると程なくして駐車スペースのあるトイレがあります。その先の鳥居をくぐると大姥神社本宮が見えてきます。神社建物奥、向かって左に立っている金太郎の看板から登山道(金太郎の散歩道)が始まります。

f:id:Cashel:20190521192547j:plain

 

登山道はすぐに鎖の連続となります。垂直に切り立った急斜面ではありませんが、砂岩主体の岩をよじ登ることになります。鎖は新しいですが、頼りすぎないように。

f:id:Cashel:20190521192610j:plain
f:id:Cashel:20190521192638j:plain

 

途中、二人目の金太郎が睨んでます(笑)

f:id:Cashel:20190521193608j:plain


 そして、鎖……

f:id:Cashel:20190521192658j:plain
f:id:Cashel:20190521192729j:plain

 

途中のベンチで一息つき……

f:id:Cashel:20190521193549j:plain

 

また鎖……(汗)

f:id:Cashel:20190521192751j:plain
f:id:Cashel:20190521192810j:plain

 

何本の鎖があったか忘れた頃に3人目の金太郎が現れ、登山道が分岐します。右が山頂へ。左は金太郎と大姥様が住んでいたとされる「大穴」への道(行き止まり)となります。

f:id:Cashel:20190521192840j:plain

ここまで来たら、金太郎も褒めてくれています(のように見える、笑) 

 

大穴方面に向かうと、途中1ヶ所に鎖がありますが、落ち葉の厚く積もったトラバースする道を進みます。5‐10分ほどで大穴にたどり着きます。大穴には大姥神社奥社があります。

f:id:Cashel:20190519135255j:plain

堆積岩に穿たれたおっきな穴……なぜここに…? 地面は堆積岩からこぼれてきた砂で砂浜のように……山上の砂浜~

上を見上げると、ハチの巣のような穴が無数に。この穴は「タフォニ」といい、成因に関してはまだまだ決着が付いていないようです。

ウィキペディアに挙げられていた文献をざっと読んでみると、塩類による説明が優勢のようですが、いづれにしろ、岩石の表面の一部(結晶や礫など)が剥がれ落ち、物理的・化学的な風化が進み空隙が拡大したもののようですね……

f:id:Cashel:20190519135313j:plain

堆積岩って不思議な模様をつくるなぁ…… 

 

表面の様子を観察すると、堆積学の授業に出てきそうな構造が! 

f:id:Cashel:20190519135339j:plain

左の割れ目に沿って大穴が出来たのかな? おっ!右の礫層が下の砂の層を不整合に覆って…… 浅海化したのかな?

 

f:id:Cashel:20190519135356j:plain

おぉ、クロスラミナが立体的にみえる…!なつかしい(笑) 

 

大穴の堆積構造の観察に満足して、先ほどの金太郎の所まで戻って登山再開。鎖は続くよどこまでも!というくらい(汗)、痩せ尾根&鎖場が連続します。

f:id:Cashel:20190521192921j:plain
f:id:Cashel:20190521192941j:plain
f:id:Cashel:20190521192959j:plain

多くの鎖はしっかりと固定されていましたが、中には緩いものがあったので、飽くまでも鎖は補助! 

 

もう勘弁して!と言いそうになるころに頂上到着です!

f:id:Cashel:20190519135626j:plain

あら、電波塔が……もしや林道が…? 

 

頂上からの展望は、北は樹林帯で遮られていました。しかし南方面の展望は良好で、北アルプス南部、筑摩山地の山々が見えました!

f:id:Cashel:20190519135534j:plain

北アルプスは雲で覆われ(涙)。右端の里山二つは南鷹狩山と鷹狩山。

 

f:id:Cashel:20190519135631j:plain

雲の狭間から、北アルプス烏帽子岳が !(真ん中のぽこっと突き出た部分)

 

f:id:Cashel:20190519135635j:plain

聖山とたらら山(左)、四阿屋山、美ヶ原方面と京ヶ倉・大城(右端、やっぱり似たような山が左右に)

f:id:Cashel:20190519135453j:plain

 長野市信州新町方面。左奥の三角形のピークは北信五岳の飯縄山

 

頂上から登山口まで

風景を楽しんだ後、「大姥の道」を進み、登山口まで下山します。

f:id:Cashel:20190521193018j:plain

やっぱり林道あった(笑) 

 

分岐の道標がありますが、林道を進んでください。右の写真に来たら、左の山道を登ってください。そのまま林道を下りてしまうと、山の向こうに着いてしまいます。

f:id:Cashel:20190521193042j:plain
f:id:Cashel:20190521193151j:plain

私は標識が指し示す斜面を上がりましたが、昔の朽ち果てたアスレチック・コースでした(平均台と書かれた看板がありました)。

 

山道を数分上がると分岐に出ます。「布川峠」方面を目指します。

f:id:Cashel:20190521193213j:plain

三角点も行きましたが、木立に囲まれ見通しが悪かったです。 

 

分岐点を振り返ると、上に続く道が三角点へ、下の道が布川峠です。

f:id:Cashel:20190521193258j:plain

布川峠へは途中崩落部分があるので、100m程の距離の巻き道を通ります。

この大木まではややトラバース気味の登山道。これ以降、稜線を下ります。

f:id:Cashel:20190521193317j:plain

大木の根元には古ぼけた石碑が…… 

 

標識の無い分岐(涙) ええい!と下の道を選ぶと……

f:id:Cashel:20190521193337j:plain

標識は……

 

行きついた先に看板があり、来た道は通行止めでした。全然通れたけど!

ここから「山姥の滝」方面へ、斜面を下ります。この区間から登山口まで、廃屋が点々とみられ、独特な雰囲気があります……(ちょっと不気味です

f:id:Cashel:20190521193400j:plain

この標識の周りには石仏があります。


廃屋が2軒あるところまで下りてきたら、林道になります。

f:id:Cashel:20190521193422j:plain

写真手前にもう1軒あります。 生活感があって人が住んでいるようでした……

 

通行止めの先を進みます……

f:id:Cashel:20190521193445j:plain

車が進入禁止ということなのでしょうね。

 

途中にスギ林が開けたところから、先ほど登った尾根(金太郎の散歩道)と大姥山が見えました。 

f:id:Cashel:20190521193504j:plain

意外となだらか?

 

しばらく進むと舗装された林道に合流し、やがて登山口に到着です。

f:id:Cashel:20190521193523j:plain

おつかれさまです!

 

おわりに:下山後、衝動的に…… 

鎖場を登っている最中に、

「そういえば、箱根の金時山、中学の時に登ったような登ってないような……」

「どっちだっけ?」

下山後、生坂村の「やまなみ荘」に向かっている最中に、

「覚えてないから、登りに行こう!」

お風呂で汗を流した後、長野の山奥から国道19号と20号を辿り、一路箱根を目指すのでした……

 

つづく……(笑)

 

関連記事

cashel.hatenablog.com

 

周辺観光情報

宿泊・入浴施設

道の駅

 

参考文献・ウェブサイト

  • 山域の地質図:加藤碩一・佐藤岱生・三村弘二・滝沢文教(1989)大町地域の地質.地域地質研究報告(5万分の1図幅), 地質調査所, 111p. (リンク産総研地質調査総合センター)
  • タフォニの成因まとめ(英文):Paradise T.R. (2013) Tafoni and Other Rock Basins. In: John F. Shroder (ed.) Treatise on Geomorphology, Volume 4, pp. 111-126. San Diego: Academic Press. (link, ResearchGate)

*1:★1ピクニックレベル、★3丹沢、★5穂高連峰 ※筆者主観。★1でも油断禁物!

田植え始まる『信濃大町』 from 小熊山パラグライダー場 May 15, 2019

信州の春はあっという間に始まり、あっという間に終わります。

梅と桜がほぼ同時に咲いたと思ったら、立夏を迎え、いつの間にか田植えが始まっています。

f:id:Cashel:20190519152318j:plain

私の心の山「爺ヶ岳」 扇沢周辺で登ったことのない沢はありません!(笑)

 

本当は爺ヶ岳鹿島槍ヶ岳の勇姿を撮ろうと、すっごい久しぶりに仁科山地の稜線上にある「林道小熊黒沢線」を上がりました(仁科山地は鹿島川を挟んで後立山連峰の東隣にある丘陵です。クマ注意!)。

あいにく、上がったころには雲の向こうに山々はお隠れになり……(涙)

f:id:Cashel:20190519152233j:plain

林道は路面状況が悪いので、通行の際にはご注意を!クマにも注意!

 

仕方がないので、パラグライダー場から仁科三湖の木崎湖方面を見下ろすと……

f:id:Cashel:20190519153223j:plain

今まで登ってきた里山たちが一望!!! (魚眼レンズで撮影)

 

おぉ!麓の田んぼが水を張っている!

f:id:Cashel:20190519144454j:plain

稲尾の水田。撮影場所も含め、この辺りはあるアニメ作品の聖地にもなっています

 

いや~見事でした!

f:id:Cashel:20190519144508j:plain

大町市中心部。台状の山は大峰山(昔の火砕流堆積物)。その後方に鉢伏山松本市方面)

 

下る頃には少しだけ鹿島槍ヶ岳が見えました……(涙)今度晴れた日に来よっと!

そして、夏には久しぶりに登る!というか、帰る!釣り尾根の雪渓でギネス冷やす!

f:id:Cashel:20190519144520j:plain

HAKUBA VALLEY 鹿島槍スキー場(あれ、名前変わった?)から鹿島槍ヶ岳(あの辺の雪渓、この時期に途中まで登ったなぁ)

 

おまけ:同日の、雲に隠れる杓子岳と白馬岳。いつもの光景だけど、雲と光がつくる素晴らしい情景に魅せられてしまいます。やっぱり白馬村は他の街には無いものを持っている、私にとって特別な村です……

f:id:Cashel:20190519144524j:plain

よーく見ると、杓子と白馬の間の鞍部に村営の山小屋が!

 

ブログ書きだすと、やめられない、とまらない不思議!

【悪霊退散】思わず驚かずにはいられない!村の守護神『芦ノ尻道祖神』@旧大岡村(長野市大岡地区)その2

いまはむかし、信州の山の中を傷心ドライブしていた時……

山間の曲がりくねった視界の悪い道……

恐る恐る車を走らせていると、眺めの良い展望台が!

f:id:Cashel:20190519013348j:plain

 

「ふぅ~、つかれた~」

車を停め、一息ついて風景を眺めていると、何やら気配を感じて振り向くと……

f:id:Cashel:20190519024724j:plain

 

うぁ!!!びっくりsた!!!

f:id:Cashel:20190519013319j:plain

 

なんぞこれー!!!

f:id:Cashel:20190519011947j:plain

吐いた息を飲み込んじゃいました(笑)

 

なまはげにも劣らないこの迫力あるお顔は、集落の人々が持ち寄った松飾りのしめ縄でつくられた「芦ノ尻道祖神(県指定無形民俗文化財)」です。

芦ノ尻道祖神は、旧大岡村(現長野市)の芦ノ尻地区の外れで悪霊が集落に入ってこないように睨みを利かせています。遊びに来た人も睨まれて、びっくりしますが(笑)

 

毎年正月七日に行われる芦ノ尻の「道祖神祭り」では、無病息災と豊作を祈願して道祖神の神面が新しく作り直されます。集落を守ってくれた前年の神面はどんど焼きで自然にお帰りになられるそうです。

f:id:Cashel:20190519011947j:plain
f:id:Cashel:20190514224832j:plain

左:2019年、右:2016年

 

神面は目、鼻、口、眉毛、口ひげ、あごひげ、冠を形作られ、悪霊が集落に入ってこないように威厳を持たせています。新面の他にも、御神酒樽、三つ重ねの酒杯、肴(鯛)がお供え物としてつくられます(お酒好き♪)。

ちなみに、この芦ノ尻道祖神は1998年長野オリンピックの開会式に出演し、全世界・全国的に知られたそうです。お茶の間で開会式を見ていた人も驚いたでしょうね……

 

ところで、信州では道の神様として「道祖神」はよく見られ、珍しくありません。しかし、藁製の迫力のある芦ノ尻道祖神とは異なり、優しいお顔立ちの男女が寄り添う石造道祖神が一般的です。

f:id:Cashel:20190519005434j:plain

松本市今町通りの道祖神 

 

北アルプスからの湧き水を利用したワサビ田が街の方々で見られる「安曇野市」では、500体以上もの石造道祖神が街の人々の生活を見守っているそうです。

f:id:Cashel:20190519021613j:plain

安曇野道祖神フリー素材より)

 

一方で、芦ノ尻道祖神は信州では珍しい「藁製道祖神」です。案内板の説明によると、このタイプの道祖神は東北地方や新潟に多いそうですね。

地域ごとに特色のある道祖神ですが、芦ノ尻道祖神の始まりは明治時代初期に芦ノ尻村で病が流行ったときだそうです。もうこれ以上病が村に入らないように、医者が村の入り口に作らせました。

医者が神頼みとは!匙を投げるほどの流行り病だったのでしょうね。

それにしても、どのような経緯で、この土地では一般的でない「藁製」の道祖神にしたのでしょうか…?

f:id:Cashel:20190514224812j:plain

それは芦ノ尻道祖神のみぞ知る……のかな? (匙投げ……(*´▽`*)

 

毎年変わる個性的なお顔は、見慣れてくると愛嬌があるように思えてきます。

今回は長野市中条の虫倉山登山の帰り、大岡温泉の後に寄りましたが、

また来年も会いに行こうかな~♪

 

参考サイト:

大岡村ホームページトップ

芦ノ尻の道祖神 −長野市 大岡 芦ノ尻− ←お祭りの様子や歴代の道祖神が見られます!

道祖神 – 安曇野公式観光サイト 信州あづみのの旅

道祖神めぐり - 安曇野市公式ホームページ

 

関連記事:
cashel.hatenablog.com

cashel.hatenablog.com

日本の原風景と北アルプス広がる露天風呂【大岡温泉】:山好きなら行かない理由がない!@旧大岡村(長野市大岡地区)その1

筑北三山は聖山の山麓にある大岡村長野市大岡地区)に、先日の虫倉山登山の帰りに立ち寄りました。

f:id:Cashel:20190514230055j:plain

目的は二つ。

北アルプスを一望できる露天風呂と、

一年ごとにお顔が変わる道祖神に会うためです!

今回の記事では、絶景の露天風呂が楽しめる「大岡温泉」について紹介します。

 

Contents

 

大岡温泉(日帰り入浴温泉施設)

f:id:Cashel:20190514224921j:plain

大岡温泉(日帰りのみ)の情報

泉質:メタケイ酸の単純温泉

効能:疲労回復、健康増進

入浴料金:350円(ボディーソープ、シャンプー&コンディショナー、ドライヤーあり) 

営業時間:10:30~19:00

定休日:毎週火曜日(祝日の場合は営業)、12月31日、1月1日

アクセス:更埴ICから40分(20㎞)または麻績ICから30分(20㎞)

 

眺めの良い駐車場 

「旧大岡村」は北アルプスを一望できる山里です。リゾート開発も聖山周辺に限定され、のどかな風景が広がります。そのおかげで、道も細くカーブが多いです。つづら折りの道路を新緑の中、車を走らせていると棚田の広がる山里が見えてきます。

f:id:Cashel:20190514225151j:plain

 

その棚田が見える里に「大岡温泉」はあります。大岡温泉は日帰りの入浴施設が一軒あるのみで、宿泊施設はありません。

大岡温泉の駐車場に停めると、雪まだ残る北アルプスを背景に、水が張られた田を地元の方が手作業で慣らしていました。

f:id:Cashel:20190515114527j:plain

 

大岡温泉外観

そんな日本の原風景と言っても良い光景を眺めながら、ちょっと山小屋風の大岡温泉の建物に入り、350円の入浴料(やすい!)を払って風呂場に向かうと……

f:id:Cashel:20190514235107j:plain

 

露天風呂

豪快に北アルプスが目の前に広がる露天風呂

衝立も豪快です!(笑)

f:id:Cashel:20190514231816j:plain

 

内風呂

露天風呂に負けず、ボディーソープ&シャンプー完備の内風呂から見える景色は一幅の絵画のようです……

f:id:Cashel:20190514231320j:plain

 

十二分に山の景色を楽しんでいると、長湯してしまいました(笑)。しかし、湯加減はは丁度良く、湯当たりしませんでした。

 

お蕎麦と山菜の天ぷら!

長湯していると、虫倉山ではお昼に早く何も食べずに来たので、お腹が空いてきました。

湯上りに「手打ち十割そばと山菜の天ぷら」を!お代は¥972(税込。この辺りはこんなものかな…?)。お蕎麦と天ぷらは言うまでもなく、こごみのマヨネーズ和えも美味しく頂きました!

f:id:Cashel:20190514232010j:plain

 

f:id:Cashel:20190514231822j:plain

お蕎麦の向こうには白馬三山が! 

 

絶景の温泉で山の疲れを落とし、美味しいお蕎麦と天ぷらでお腹も満腹になり、満足満足♪♪♪

 

もう一度、駐車場からの北アルプス

大岡温泉を出て、もう一度駐車場からの景色にさらに満足!!!

f:id:Cashel:20190515114613j:plain

五龍岳~唐松岳~白馬三山~小蓮華岳 

 

f:id:Cashel:20190515114650j:plain

爺ヶ岳鹿島槍ヶ岳五龍岳~唐松岳 

 

f:id:Cashel:20190515114718j:plain

北葛岳~蓮華岳爺ヶ岳鹿島槍ヶ岳

 

古き良き日本を感じさせる春の風景と残雪の北アルプス

言葉はいりませんね……

 

大岡温泉のおすすめ度は……

おすすめ度:★★★★★×99!(笑、★5×99って、マイナス1は……)

山好きなら絶対行った方がいい!

入浴料金はこの周辺では最安に近いです。この料金帯ですと普通は石鹸やシャンプーは備え付けてありません。ここはドライヤーも置いてあります。

脱衣所は広く、貴重品を入れるためのコインロッカー(100円、使用後戻ってきます)もあります。北アルプスの眺めの良い露天風呂と内風呂は、よく掃除されており清潔でした。お風呂上がりの休憩所も広い畳敷きで快適でした。

素晴らしい温泉でしたが、唯一の欠点は、人里離れた山村にあるため、道路の状況はあまりよくなくアクセスが若干悪いことです。しかし、この温泉は欠点を補ってもあまりある魅力がありました。何度でもリピートしたいですね!

 

次回は……

f:id:Cashel:20190515011855j:plain

大岡村の愛嬌たっぷりの道祖神です。

 

関連記事

cashel.hatenablog.com

cashel.hatenablog.com

 

参考サイト

大岡村ホームページトップ

大岡温泉

魚眼レンズたのし~!【smc PENTAX-DA FISH-EYE 10-17 mm F 3.5-4.5 ED [IF]】

カメラは素人ですが、たまには使っているカメラやレンズのお話も。

写真は、はっきりきれいに山が映ってくれれば良い!くらいにしか思っていません。カメラも写真の事も良く分かりませんので(汗)。現像も自分の好みでやってます(笑)。

それでもファインダーがしっかりしていること、安くても防滴がついていることを基準に、マイナーな Pentax の一眼レフ KP(液晶の映りが…)と K-S2(ともにAPS-C)を使っています。

そんな大した機材は使っていませんので、レンズも安いのを中心に使っています。常用レンズとして、DA16-85mm。そこそこ広い画角 (35mm換算で24.5mm) とはっきりとした映り。いつもこれを付けて山に行っています。望遠端がもう少しあると良いのですが、山域全体も撮りたいのでとりあえず満足してます。

f:id:Cashel:20190513123832j:plain

HD PENTAX-DA 16-85mmF3.5-5.6ED DC WR(広角端で撮影。フレア・ゴーストも私は好きですよ…)

 

広角といえば、去年暮れに買ったお安い魚眼レンズ、猫の変顔撮って(笑)以来使ってないなぁ。これ使ったらもっと広く映せるじゃん!(歪みが気になるけど…)

ということで、手振れ補正強力な KP を買ってからお蔵入りしていた K-S2 に、FISH-EYE10-17mm を付けて山の上の公園で撮ってみると。おぉー!

f:id:Cashel:20190513123849j:plain

smc PENTAX-DA FISH-EYE10-17mmF3.5-4.5ED [IF] (広角端で撮影)

 

16㎜ (35mm換算 24.5mm) では大天井岳までしか映っていなかったのが、蝶ヶ岳のさらに南まで映ってる!もう少し左にずらせば梓川の谷も映りそ~!

現実に無いものが盛大に映ってたり、歪んでいたりですが、広大な画角はいつも見ている世界と違ってなかなか新鮮でした!防湿庫の中でいじけてた K-S2 と魚眼レンズの出番が増えそうです(笑)。

レンズは防滴ではないので、雨の日は気を付けないと……

 

※カメラ2台は防塵・防滴、DA16‐85㎜は簡易防滴です。細かい特徴・仕様などは以下のリンクを参照してください。

 

使用機材:

www.ricoh-imaging.co.jp

www.ricoh-imaging.co.jp

www.ricoh-imaging.co.jp

www.ricoh-imaging.co.jp

林檎の花咲く山里から鎖場連続の【虫倉山】へ!:心優しい『山姥の伝説』が残る土地@長野市中条 May 9, 2019

f:id:Cashel:20190512113057j:plain

 

ちょっと気になる山がありました。

里山なのに、急登が続き、鎖場が連続する……

山奥のふもとの里には、ヤマンバが鎮座する……

前回の「姨捨山」から「山姥の山」…… 繋がりが良い(笑)

 

ということで、北アルプス登山の良い練習になると思い、白馬からの帰りに車中泊をして、北信地域の旧中条村(現長野市)にある「虫倉山」を登ってきました!

5,000文字越え……少々長いです <(_ _)>

 

Contents

 

虫倉山登山ガイド

3時間ほどで登れる山なので、長野から白馬などに向かう間にちょこっと登ることもできます。周囲におやきの美味しいお店や温泉・宿泊施設もありますし、登山後の観光も楽しそうです。

バリエーションに富んでおり、眺望も良いので、おすすめ里山度は★5つです!

 

『虫倉山』 難易度:★★★☆☆*1 ※コースによっては急登・連続した鎖場あり!

【所在地】〒381-3204 長野県長野市中条御山里 (登山口の不動滝・丸山公園)

【アクセス】虫倉山周辺は周囲に何もない山間部ですので、車での移動を推奨します。長野ICまたは更埴ICより不動滝・丸山公園まで1時間ほど。詳細は「登山口まで」の項を参照。

【山頂標高】1,378m

【登山口標高】979m (不動滝・丸山公園)

【コース距離】4.8km (登り:さるすべりコース、下り:不動滝コース)

【参考コース時間】計3時間40分(休憩含む)

【展望良さ】★★★★☆ (里山から聳える北アルプス北部の眺望が素晴らしい!)

【山域地質】

山域全体に渡って、第三紀鮮新世(500万年前~260万年前)の柵層(しがらみそう)、荒倉山火砕岩部層からなる。荒倉山火砕岩部層の下部は安山岩塊状溶岩など、上部は安山岩塊状溶岩。

だそうですが、実際登ってみると「さるすべりコース」下部は塊状溶岩上部は層状溶岩の印象でした。

「柵層」は、先日登った南方の筑北三山の「小川層」よりも新しい堆積岩主体の地層。柵層も小川層もフォッサマグナの海に堆積した地層からなる。この地域の傾向として、北方ほど新しい堆積物になる。これは南から北へ海が埋め立てられた結果であると考えられている。

虫倉山の安山岩は、このような環境で噴火した(海底)火山によるもの。

説明が長い!長すぎる!スミマセン

 

登山口まで

虫倉山の登山口周辺は、観光開発の進んでいない鄙びた山村にあります。目的地までは、特に県道31号線を過ぎると、見通しの悪い狭い山道を走りますのでご注意ください。

 

虫倉山の山麓長野市中条の太田地区まで

長野市から国道19号線を走り、「笹平」交差点で分岐する県道31号線に入ります。「道の駅中条」付近の観音像から、登山口のある長野市中条の太田地区(ピン部分)までは細く曲がりくねった舗装道路を上がります。

分岐点の詳細は、「参考資料・ウェブサイト」の項目にある「虫倉山登山道コース(中条地区住民自治協議会)」を参照してください(詳細の詳細……出た!たらい回し!スミマセン、登山口までちょっと複雑です。オシエテ、グーグルセンセイ!)

 

県道401号線との合流付近で視界が開け、棚田が広がるのどかな集落になります(田んぼには、水はあまり張られていませんでした)。

f:id:Cashel:20190512132658j:plain

上のガードレールが続く道が県道401号線。右手前が31号線から上がってきた道路。新緑が美しい♪

太田地区から不動滝・丸山公園駐車場までの林道区間

太田地区から登山口のある不動滝・丸山公園までは、細い生活道路や林道になります。

 

県道401号線の登山道口分岐(上の地図ではなく、もう一つ上の地図のピン)では、清潔感のある休憩所が利用できます。トイレやロッカーが設置されており、登山届もここで提出できます(登山口でも登山届ポストがあり提出できます)。

f:id:Cashel:20190512133125j:plain

f:id:Cashel:20190512133627j:plain
f:id:Cashel:20190512133638j:plain

 

分岐から民家の間を登る生活道路になります。途中、林檎や八重桜などたくさんの花がきれいに咲いていました。集落を過ぎると車1台が通れるほどの林道になります。

f:id:Cashel:20190512133839j:plain

 

林道最上部、不動滝前のカーブは砂利道になり沢水が流れています。底を擦らないように(汗)気を付けて横断します。

なおカーブ手前に広場があり、ここに停めたくなりますが、マイクロバスの方向転換の為のものなので駐車しないようお願いします。

f:id:Cashel:20190512134200j:plain
駐車場は写真手前になります(進行方向と逆に撮影)。写真奥はマイクロバス方向転換場

 

この沢水は、すぐ上にある「不動滝」からのものです。

f:id:Cashel:20190512134828j:plain

 

ここを過ぎると左手に不動滝コース登山口が現れ、舗装道路に戻ります。

f:id:Cashel:20190512135206j:plain

不動滝コース入口でも登山届を提出できます (進行方向と逆向きに撮影)

 

さらに50mほど進むときれいな水洗トイレと水場が設置された駐車場(4, 5台駐車可)に着きます。この駐車場から「さるすべりコース」と「不動滝コース」に進むことができます。

f:id:Cashel:20190512135423j:plain

不動滝・丸山公園の駐車場のきれいなトイレ。外に水道もあり、下山後、顔を洗える!ありがたい! 

 

駐車場の先にも砂利道が続き、その先の旧キャンプ場にも駐車できるようです。底を擦りそうだったので行きませんでした(笑)。

f:id:Cashel:20190512140318j:plain

 

登山コース概要

虫倉山頂上へは5コースが整備されています(★は長野市設定の難易度)。

  1. 不動滝コース★☆☆
  2. 柏鉢城コース★★☆
  3. さるすべりコース★★★
  4. 小虫倉コース★★★
  5. 岩井堂コース★★★

f:id:Cashel:20190512130039j:plain

県道401号線沿いに設置された案内板より

 

5つのうち最もポピュラーなコースは、初心者向けの「1. 不動滝コース」です。

不動滝・丸山公園から2コースを巡ることができるので、今回は登りを上級者コース「3. さるすべりコース」、下りに初心者コース「1. 不動滝コース」を選びました。

登山道は地域の人の手によって、下草刈り・看板設置・危険個所の鎖の整備など、とてもよく整備されていました。

しかし、2014年白馬村震源とする「長野県神城断層地震」によって、上級者コースを中心に崩落箇所があります。崩落した登山道や倒壊したあずま屋など、地域の人々によって修復されていますが、登山道に設置された注意書きをしっかりと守って登ってください。また熊などの野生動物にも気を付けてください。

 

登り★★★ (さるすべりコース、参考タイム:約1時間10分)

不動滝・丸山公園>さるすべりコース連絡ルート(鎖場あり)>三叉路>虫倉神社奥の院鎖場あり)>尾根取り付け鞍部頂上まで鎖場連続、崩落による立ち入り禁止区域あり)>虫倉山頂上

 

下り★☆☆ (不動滝コース、参考タイム:約1時間10分)

虫倉山頂上>あずま屋>稜線三叉路>柏鉢城コース合流点>水場>不動滝・丸山公園

 

※注意※

さるすべりコース」は虫倉神社奥の院から鎖場が目立って多くなります。特に上部ほど痩せ尾根、急登&鎖場になります。さらに足場の目立たない2m程の岩をよじ登るところが一ヶ所あります(手掛かりになる木と鎖はあります)。痩せ尾根転落の危険性が高い(正にさるすべり!)ので、初心者の方は避けた方が良いと思います。里山と侮らないように気を付けてください。

 

登山コース詳細(さるすべりコース、不動滝コース)

登り(さるすべりコース、約1時間10分)

駐車場脇から、さるすべりコースへの連絡ルートが始まります。熊出没の看板が怖い(笑)。

f:id:Cashel:20190512151317j:plain

 

途中、鎖と木橋があるので気を付けましょう。

f:id:Cashel:20190512152408j:plain

 

鎖場を抜け新緑の中のほほんと歩いていると、斜面上から

「ガサッッ!」

(((((( ;゚Д゚)))))

f:id:Cashel:20190512151526j:plain

こんな熊はここにはいないけど(笑)

 

カモシカでした。びっくりした~(笑)。

f:id:Cashel:20190512151552j:plain

ちなみに「カモシカスポーツ」は松本市郊外にもあります(笑)。最近知った(グハッ…) 

 

この山に限りませんが、鈴や笛は常に身に着けて登りましょう。北アルプスでクマに2回ほど会ったこと(祖母谷上流部と黒四ダム右岸の沢←通常ボートでしか入れません)がありますが、ほんと緊張しました(涙)……子連れとか特に……

 

落ち着いた後歩いていると、やがて「さるすべりコース」の本道と合流します。

f:id:Cashel:20190512152553j:plain

 

しばらくは雑木林の中を歩きやすい登りが続きます。

f:id:Cashel:20190512155054j:plain
f:id:Cashel:20190512155121j:plain

 

虫倉神社奥の院を過ぎると……

f:id:Cashel:20190512155200j:plain

 

本格的な鎖場が出てきます。

f:id:Cashel:20190512155418j:plain

左から巻けそうな気もするけど……

その後、緩斜面と急斜面が繰り返し、

f:id:Cashel:20190512155911j:plain

ちょっと見にくいですが、「さるすべりコース」上部の様子(不動滝コースから撮影)

 

上部ほど痩せ尾根になり高度感が出てきます。

f:id:Cashel:20190512155956j:plain

北アルプス登山のよい準備運動に……(笑) 

 

さるすべりコースの最難所

コース概要の注意事項で述べたように、コース上部には、登山道が途切れ2m程の岩だけになり、一見どこを登るのか分からない箇所がありました(鎖が設置されていますが、それまではしっかりと道がついていたので、一瞬どこを登るのか迷いました)。他に逃げ場がなく岩を登ることになりますが、木と鎖、小さな足場を利用してよじ登ってください。

f:id:Cashel:20190512160311j:plain

難所の上から撮影。鎖が消える辺りからよじ登りました

 

ここを過ぎても気が抜けませんが、頂上まではあと少し!

頂上直下の進入禁止のロープを左に迂回すれば頂上です!

f:id:Cashel:20190512161003j:plain
f:id:Cashel:20190512161040j:plain

頂上まで痩せ尾根&急斜面の鎖場が連続します。頂上直下から頂上まで崩落による立ち入り禁止区域があります。

里山レベルを逸脱した登り道の先には……

f:id:Cashel:20190512161527j:plain

里山を従え屏風のように居並ぶ北アルプスの山々。その後ろには槍の穂先が!子槍も!

 

山頂のご褒美(眺望)

ご褒美が待っていました!(後立から反時計回りに。焦点距離約130mm)

f:id:Cashel:20190512163044j:plain

鹿島槍ヶ岳五龍岳(武田菱が見えます)。神々しい……

 

f:id:Cashel:20190512163106j:plain

蓮華岳針ノ木岳爺ヶ岳の南部も)。里山との高度差が凄まじい……

 

f:id:Cashel:20190512163124j:plain

蝶ヶ岳常念岳大天井岳、そして槍! 有明山こんな低いんだ……

 

f:id:Cashel:20190509193713j:plain

先日登った聖山。山また山の中によく見ると集落が点々と……

 

f:id:Cashel:20190512163211j:plain

広大な平原が続く美ヶ原高原と鉢伏山。美ヶ原どんだけ広いの!

 

f:id:Cashel:20190512163229j:plain

美ヶ原高原の左には八ヶ岳連峰。富士山は見えないのかな……?

 

f:id:Cashel:20190512163247j:plain

浅間山。見慣れた形と違う……麓の松代の皆神山がプリンみたい(笑)

 

f:id:Cashel:20190512163306j:plain

百名山の方の四阿山。案外カッコイイ……

 

f:id:Cashel:20190512163357j:plain

草津白根、志賀高原方面。浅間山からこの辺りの山は登ったことないので、いつか登りたい!

 

f:id:Cashel:20190512163413j:plain

高妻山戸隠山妙高山。戸隠はここよりも全然ハードらしい……

 

f:id:Cashel:20190512163442j:plain

ほぼ360度の展望でした!

 

f:id:Cashel:20190512163530j:plain

おまけ:芽吹く前の枝の向こうに、集落がミニチュアのように!見ろ!人がゴニョゴニョ

 

当日は曇りでしたが、北アルプス方面は晴れていました。冬期はいつも雪雲に隠れていた北アルプス。暖かくなってからは良く晴れています!

白馬方面も見えましたが、木立が少し邪魔でしたので、不動滝コースのあずま屋からの写真を。

f:id:Cashel:20190512163651j:plain

白馬三山(白馬鑓ヶ岳、杓子岳、白馬岳) 。雪形はっきりしてきたかな?

 

f:id:Cashel:20190512163706j:plain

唐松岳、不帰嶮と長大な八方尾根 。スキーシーズンはGWで終わりました

 

なお、山頂は東側が崩落して半分が立ち入り禁止でしたので、十分注意してください。

f:id:Cashel:20190512170043j:plain

以前設置されていた双眼鏡は撤去されていました(立ち入り禁止の看板の左)

 

下から見ると、うぁ、結構崩れてる……

f:id:Cashel:20190512170356j:plain

 

下り(不動滝コース、約1時間10分)

さるすべりコース」を下るのはチョット……ということで、初心者コースの「不動滝コース」を下りました。こちらはいたって普通の里山コースでした。当コースを登りに使う方は、逆の順番から見てください。

 

頂上からは稜線をしばらく歩きます。

f:id:Cashel:20190512173323j:plain

 

f:id:Cashel:20190512173400j:plain

頂上近くの「一服むしくら」。登りの休憩に良さそうです。

 

10分ほど歩くと分岐点に到達します。左に延びる道に進みましょう。右の道は西北西の飯縄山に続きます。

f:id:Cashel:20190512173509j:plain

不動滝コースは奥に続きます


また10分ほど下るとあずま屋が見えてきます。

このあずま屋は2014年の地震で倒壊したそうです。たしかに以前の虫倉山を紹介したサイトのあずま屋と異なります。立派なあずま屋を再建するのは大変だったでしょうね……地域の人々の虫倉山への愛が伝わります!

f:id:Cashel:20190512174003j:plain

 

あずま屋からは、白馬三山を中心に後立山連峰が見事に見えます!

f:id:Cashel:20190512175359j:plain


さらに10分ちょっと下ると分岐点。「不動滝コース」は斜面を下ります。稜線上に続く道は「柏鉢城コース」です。

f:id:Cashel:20190512175643j:plain

不動滝まで0分……?よく見ると40分かぁ

雑木林と熊笹の斜面をつづら折り状に下り、金倉坂の看板を過ぎると、じきに沢沿いの道になります。

f:id:Cashel:20190512175747j:plain
f:id:Cashel:20190512175843j:plain

 

沢を渡ると、沢沿いの道になります。

f:id:Cashel:20190512180322j:plain

この沢にはハコネサンショウウオが生息しているそうです 

 

一ヶ所だけ、堰堤の横に鎖があるので気を付けてください。また堰堤上流部は土砂で埋まっており下りれますが、下流への落下には気を付けましょう。

f:id:Cashel:20190512180555j:plain
f:id:Cashel:20190512180626j:plain

 

鎖場から10分も掛からず登山口です。お疲れ様でした!ふぅ~ 

帰りの道で車の底を擦らないように気を付けないと……

f:id:Cashel:20190512135206j:plain

 

よく整備された登山道でしたが、登山口には以下のような看板が設置されていました。十分に気を付けて虫倉山登山を楽しみましょう!

f:id:Cashel:20190512181627j:plain
f:id:Cashel:20190512181522j:plain

f:id:Cashel:20190512181640j:plain

 

おわりに

集落の入り口にある休憩所の前には、小鳥を手に取る女性の像が座っています。

 

f:id:Cashel:20190512182514j:plain

 

説明によると、この土地に伝わる山姥(やまんば)「大姥様(おおばばさま)」だそうです。各地に伝わる山姥とは異なり、大姥様は子供を愛する心優しい神様だそうです。

この中条地区に住む人々も大姥様の心を受け継ぎ、郷土の山「虫倉山」を大切にしているのでしょうか。

 

大姥様の近くには、林檎の花がきれいに咲いていました。

f:id:Cashel:20190512183535j:plain

 

大姥様は地域の人々の暮らしをご覧になり、何を思し召されているのでしょうか……

f:id:Cashel:20190512183241j:plain

 

『絶景の露天風呂、大岡温泉』と『奇々怪々(死語?)、芦ノ尻道祖神』につづく~

 

駄記事書いてたら、10時間経ってた~@@

でもたのし~!

関連記事

cashel.hatenablog.com

cashel.hatenablog.com

cashel.hatenablog.com

cashel.hatenablog.com

 

参考資料・ウェブサイト

*1:★1ピクニックレベル、★3丹沢、★5穂高連峰 ※筆者主観。★1でも油断禁物!